2024.11.3(日)
スピリチュアリズム思想体系【Ⅰ】…⑥
(1)霊界の界層
(2)霊界の界層への住み分けとそこでの
共同生活
(3)霊界の環境と様子
(4)地上の愛のゆくえ
学習内容は4つの項目から成り立っています。
今回は、(1)霊界の界層
(2)霊界の界層への住み分けとそこでの共同生活について学びました。
人間は死後、自分が死んだことを自覚すると幽界に入ります。幽界では地上人生で沁みついてしまった地上的意識や地上臭を拭い去るために、霊的純化のプロセスを歩むことになります。幽界で霊的純化がなされると、いよいよ本格的な死後の世界である霊界に入っていきます。この霊界こそが本来の住処であり、永遠の霊的成長の道を歩む世界です。
人間にとって本来の死後の世界である霊界とはどのような世界なのか?そこで霊たちはどのような生活をしているのか?スピリチュアリズムによって初めて霊界の様子が明らかにされました。人間にとって永遠の住処となる霊界の実情を知ることで、地上人生の捉え方が変わってきます。シルバーバーチの言葉で確認しながら学習しました。
(1)霊界の界層
シルバーバーチによって明らかにされた唯一真実の他界観と、従来の宗教で説かれている他界観の違いを確認しました。
シルバーバーチの画期的な他界観によって、霊界の界層についての真実が明らかになりました。
・二分的他界観――キリスト教とイスラム教に代表されるもっとも一般的な他界観
(世界人口の6割以上を占める人間が、キリスト教とイスラム教を信仰しています。)
◎生前の善悪の行為によって死後、天国か地獄へ行く
天国 ―― 明るい、幸福な世界=神の支配
地獄 ―― 暗い、苦しみの世界=悪・サタンの支配
世界人口の半数以上の人間が、死後の世界は2つの善悪の世界が対立していると信じています。
・多層的他界観――死後の世界は、地上世界を含め複数の階層からなる
神智学、人智学、新宗教(幸福の科学、GLA)、初期のスピリチュアリズム
(マイヤース、コナン・ドイルなど)
◎神智学では、死後の世界は地上を含めた7つの世界(階層)から成り立っているという7世界論を説いて
います。霊体も複数あり、進化して階層をあがる毎にその階層に相応しい霊体で生活するようになると説
いています。一見論理的な説に当時のスピリチュアリストも影響を受けることになりました。
・シルバーバーチの他界観
◎霊界は無数の界層から構成される1つの世界
地理的な区分はなく、虹のようなグラデーション的区分で、上の界層と下の界層が連なって存在している
◎すべての界層が重複して存在している
無数の界層が同じ場所に次元を異にして存在している
◎霊的成長度によって赴く世界が決定する
霊的成長レベルに見合った界層に自動的に引き寄せられる
◎霊的成長度に伴い、より高い界層へ移動していくようになる
すべての霊が霊的成長を目指して生活しているため、いずれ高い界層へ移っていく
〈シルバーバーチの言葉〉
「霊界には幾層にも連なる生命の世界(霊界)が存在します。そこでは生活する者の霊的成長度によって住み分けがなされています。段階的な上下の差があり――互いに融合し合っておりますが――それぞれの界層には、そこに住まうだけの霊的成長を達成した者が一緒に生活しております。」
(The Seed Truth)
(2)霊界の界層での住み分けとそこでの共同生活
◎霊的親和性によって霊的グループ(霊的家族)を形成する
情緒や志向などあらゆる面において類似性・共通性をもった霊たちが、霊的親和性という神の摂理によっ
て自動的に引き合いグループを形成します。
◎異なる界層間での自由な交流はなく、厳格な住み分けがなされている
特別な事情がない限り、上下間の自由な交流やコミュニケーションはありません。
◎霊界には無数の霊的家族が存在する
十数人の小さなものから数百、数千人という大きなものまで存在します。
◎家族ごとに共同生活を営む
◎全員が何らかの仕事に従事する
・完璧な適材適所が実現している
一人一人の霊性や知性や能力に見合った仕事に就くことになります。
・他者への奉仕活動=“利他愛の実践”
仕事を通して霊的成長を為すように神によってつくられている。
霊界では地上のように肉体を維持するための仕事は必要なくなります。生活をするための辛い仕事や嫌な仕事もなく、霊界では完璧な適材適所によって喜びの中いきいきと自分に合った仕事に携わることになります。
すべての霊が神の愛の法則(摂理)のもと、利他愛の実践によって心の底から喜びを味わいながら霊的成長の道を歩んでいくことになります。
〈シルバーバーチの言葉〉
「今、あなたが生活しておられる世界では、精神的にそれぞれ程度が異なる人々が同一平面上で暮らしております。が、こちらへ来ると、同じ程度の人たちと一緒に暮らすようになります。(中略)生活上で交わる相手が同格の霊性を身につけた者に限られるということです。絶対に誤ることのない霊的親和力の法則によって自然にそう収まるのです。」
(The Seed Truth)
「霊界では、心が真の生きる喜びにあふれ、各自が自分に合った仕事に忙しく携わり、芸術の花が咲き誇り、すべての者が奉仕の精神を抱き、自分が持っているものを持たざる人に分け与え、知らざる人を教え導くことを心の底から願い、情熱と生命力と喜びを持って他者への奉仕に励んでおります。」
(Silver Birch Speaks)
✿参加者の感想
●死後、霊的な成長度によって決められた界層に住み分けがなされるということを学びました。ここにも絶対の法則があることに神の大きな存在を改めて感じました。また、地上に生きて霊的真理を知ることができた今、霊界の人々のように利他愛の実践をしなければ苦痛を伴うと思ってしまう程の気持ちで霊的成長の道を歩み続け、死後、霊的グループに戻った時、共に成長が出来るよう努力していこうと今回の読書会で思いました。
私たちが目指す霊的同胞世界は、下の界層に赴くという負荷がかかるような利他愛の実践を主につながっていることを感じました。
●霊界での生活(仕事)を知ることによって地上での生活の価値の認識が深まると感じました。私たちは利他愛の実践によって霊的成長をしていきますが、霊界ではそれが全て、それしかない、その中で成長していきます。一方、地上ではそれに加え苦しみの甘受、霊主肉従の努力が必要となり霊界より多くの葛藤の中で大きな霊的成長を得ることができる大変貴重な場であります。地上人生の様々な葛藤の中で歩みを止めてしまいそうなときもあり、理想に程遠い自分の姿を自覚したときあきらめそうになるときもあります。しかし、それを乗り越え進んでいくことに地上人生の価値があるということなので、これからも迷いながらも苦しみながらも真理の実践をしていこうと思います。
●今回は、