2024.4.7(日)

 

スピリチュアリズム思想体系【Ⅰ】

 【死生観】後半

(5)シルバーバーチの死生観

(6)「死」に類似した現象

  ・幽体離脱(臨死体験)

(7)「死」に関するさまざまな問題

  ・自殺 ・死刑制度 ・安楽死

  ・延命治療と尊厳死 ・臓器移植と脳死

(8)「死」に関する社会的慣習・宗教的行事

 

 

 

 

(5)シルバーバーチの死生観

 

初期スピリチュアリズムから半世紀経て、地上世界にシルバーバーチの霊訓が登場しました。スピリチュアリズムによって示された死生観は死に対する考え方を根本から変えるものでしたが、「シルバーバーチの霊訓」は地上人の死生観にさらなる変革を引き起こしました。

 

〈従来の宗教の死生観〉

「死」は……◎最大の恐怖

愛する人との死別は……◎最大の悲しみ

 

 

〈スピリチュアリズムの死生観〉

「死」を……◎恐れる必要はない(安心と救いがもたらされた

 

愛する人との死別は……◎永遠の別離ではない(慰めを得た)

 

《シルバーバーチの死生観》

「死」は……◎喜びであり・希望である・死は地上人生を終えたことへのご褒美である

愛する人との死別は……◎祝福すべきこと

シルバーバーチの死生観  スピリチュアリズムの死生観の集大成・人類史上、最高の死生観

 

シルバーバーチは、スピリチュアリズムの死生観を踏まえて、徹底した霊的視点、霊界人の立場から見解を示しました

他界した本人にとって「死」は、新しい世界へ誕生する喜びのときです。地上に残された人間は死別を悲しむのではなく、祝福するべきであるとシルバーバーチは述べています。

 

 

「死ぬということは、決して悲劇ではありません。むしろ地上で生きている方が悲劇です。(中略)死は、肉体という牢獄に閉じ込められていた霊が自由の喜びを満喫するようになることです。苦しみから解放されて霊本来の姿に戻ることが、本当に悲劇でしょうか。」

                                           (シルバーバーチの教え・上)

 

「時には、あとに残された人々にとって悲劇になることはあっても、死んだ本人にとっては悲しいことではありません。死は、もう一つの世界への誕生です。彼らは、全く新しい生活の場へ向上していくのですから……。」

                                                                     (The Spirit Speaks)

 

 

 

 

  (6)「死」に類似した現象

 ◆幽体離脱(臨死体験)

幽体離脱とは、霊体が肉体から離れシルバーコードでつながれた状態で、霊体だけがどこか別の場所へいって戻ってくるという現象

 

これまで幽体離脱は一部の人間の特殊な体験だと考えられてきましたが、シルバーバーチはこうした見解を根底から覆しました。

◎すべての人間が、毎晩のように睡眠中に幽体離脱をして霊界を訪れている

◎睡眠中の幽体離脱の体験は、死後の世界・霊界での生活のリハーサルになっている

            

シルバーバーチが初めて明らかにした驚異的な霊的事実

 

 

 

 

 (7)「死」に関するさまざまな問題

「死」に関連する5つの問題を霊的観点から整理し、正しい見解を確認しました。

 

◆自殺

霊的観点から見ると自殺神の摂理に反する行為(摂理違反)であり、間違いであることが明白

死後必ず、強い後悔の念に苛まれることになる。

その理由は……

1.  生命は自分のものではなく、神から与えれれたものだから

2.地上人生というせっかくの霊的成長のチャンスを自らを捨てるさる行為

3.人間は自殺しても死ぬどころか死後、さらに大きな苦しみを味わうことになる

自殺をした人は死後、真っ暗な中で孤独なときを過ごすことになります。

 

「もしあなたが、摂理に反して自らの命を絶つとするなら、その行為に対する代償を払わなければなりません。例えば、熟さないうちにもぎ取られたリンゴは美味しくないように、あなたの霊に準備ができていないうちに霊界へ行ったなら、長い調整期間の中でその代償を払わなければなりません。愛する人々とも会えなくなります。自殺によって、あなたと周囲の人々との間に隔たりができてしまうからです。」

 

                                         (シルバーバーチの教え・上)

 ◆死刑制度

霊的事実からみると死刑制度は間違っています。

神から与えれた生命を国家権力によって奪うことは許されません。死刑ではなく終身刑にすべきです、犯罪者の大半は拘束され自由を奪われて生きていく中で、自らの犯した罪の重さに気がつくようになります。死刑制度は、地上人類の霊的無知から発した間違った制度です。

 

「死刑制度を続けているということは、あなた方の社会がまだ進化していないからです。死刑制度は、問題の解決になっていません。死刑は、あなた方全員で殺人を犯すことであり、そのすべての責任は、あなた方にあります。死刑は、処罰になっていません。死刑は、社会全体で一つの魂を別の世界に突き落としているだけなのです。」

                                                       (Silver Birch Speaks Again)

 

 ◆安楽死

(医学的に見て、治る見込みがない病人を、痛みや苦しみから解放するために、医学的処置によって死に至らせること)

治る見込みがないからといって、神から与えれた生命を人間が勝手に葬り去ることは間違っています。生命は摂理によって支配されている以上、いかなる場合であっても死は自然の成り行きに任せるべきです。人間的な判断で故意に死を早めるとするなら、摂理に反した不自然な状況(霊的支障)が生じるようになります。

 

――回復の見込みのない患者を安楽死させる権利を医者に与えるべきだ、という意見がありますが、どう思われますか?

「まず申し上げておきたいのは、すべての生命は大霊のものだということです。肉体が衰えて霊がその肉体から解放される時がくれば、人間は自然の摂理に従って死を迎えます。」

                                          (シルバーバーチの教え・下)

 

 ◆延命治療と尊厳死

 (延命治療…死に至ることが明らかな患者に、医学的処置を施し、少しでも死期を延ばそうとすること)

寿命は摂理によって決められている以上、死期がくればどれだけ延命装置を働かせても生き続けることはできません。まだ、寿命が残っている場合のみ生命が保たれるのです。延命装置によって寿命が延びるということではありません。

 

(尊厳死…死ぬことがわかっている患者を、無理に生きながらえさせるような不自然なことをしないで、自然に死を迎えられるようにすること)

最も優先しなければならないのは生命の尊厳性です。従って、自然な死に方をさせてあげたいと思って延命装置を外したとしても、摂理には反しません。

 

  ――人間には寿命を引き伸ばす力が備わっているのでしょうか?

「延命のために努力することは間違っていません。しかし、霊が地上を去る時がくれば、あなた方はそれ以上、何もできません。」

  ――それでは、延命のための努力は無駄に終わるということでしょうか?

「はい、そうです。あなた方がおっしゃる医学的処置によって寿命を少しばかり引き伸ばすことができたとしても、結局みんな死んでいくではありませんか。」

                                          (シルバーバーチの教え・下)

 

 ◆臓器移植と脳死

(臓器移植)唯物主義を土台とする現代医学は、死後の生命や霊界の存在を認めず、肉体生命に最も価値があると考えています。それを端的に示しているのが臓器移植です。医者も患者も死に対する正しい知識をもたないため、死を恐ろしいもの、少しでも先延ばしにしたいという共通認識のもと、時には暴走してお金で他人の臓器を買ったり、大金を投じて海外で臓器移植を受けるといった問題を引き起こしています。

 

(脳死)脳死を以て人間の死と認定することは間違っています。

死の判断基準は「霊体」と「肉体」をつないでいるシルバーコードが切れる瞬間です。脳の機能が停止しても、シルバーコードがつながっていれば人間は生きています。現代医学は“脳死”を死の判断基準としていますが、それは間違いです。霊的無知から的外れな死の判断をし臓器移植が行われています。霊的事実を知らない現在医学は明らかに、間違った方向に向かっています。

「私は、どんな臓器であっても、一人の人間から別の人間に移植することには賛成できません。はっきり言えば、輸血にも賛成できないのです。私の個人的な考えですが、肉体生命を維持することが、医学がなすべき本来の役割だとは思いません。(中略)臓器移植は病気の根本的な解決法ではありません。真の解決法は、すべての人間が大霊が意図されたような生き方に徹することです。」

                                    (The Silver Birch Book of Questions Answers)

 

 

  (8)「死」に関する社会的慣習・宗教的行事

死に関する問題はすべて、霊的事実を踏まえて論じられなければいけません。葬式や墓の在り方も、霊的観点から考え直す必要があります。いずれスピリチュアリズムが地球上の隅々にまで行きわたるようになれば、霊的真理から外れた宗教的儀式や慣習は消滅していくことになります。

 ◆葬式 

従来の地上人の常識…死者との死別を永遠の別れを悲しむ時

シルバーバーチによって示された霊的事実…喜びのイベント・素晴らしい世界に旅立つ死者を祝福するための儀式

                    

◆墓

あってもなくてもどちらでもいい

不要となった肉体の捨て場所にすぎない

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                         


※今回は学習の前に参加メンバー2人が講義の発表を行いました。テーマは「救済の観点から見たスピリチュアリズムの全体像です。メンバー全員が見守る中、緊張しながらも練習を重ねてきた成果が発表され、これまでの努力と完成度に全員が感動し、自分事のように一体感を持った時間を過ごすことができました。


✿参加者の感想

 

 

●今回は「死生観」の続き【(5)~(8)】の学習をしました。

死とは何かという真実を知ると、これまでの価値観が全てくずれていきました。また死生観を正しく理解するためには「人間観」や「神観」などの理解も必須で、トータル的理解、有機的理解が必要だと思いました。

自殺に関しても、なぜ自ら命を絶ってはならないのか、という問いに対して、生命は自分のものではなく神から与えられたものだから、また人間創造への神の特別な思いや願いや愛を知っていなければなりません。また、肉体は消滅したとしても霊体だけの存在となって霊界で永遠に生きつづけるということも知っていないといけません。そこにカルマの清算もからんでくるということも知っておかなければなりません。各思想を体系的に学習することで、この「死生観」の理解もより深まると思いました。

 

 

 

●本日は死生観について学びました。私はこれまで死に対する恐怖はあまりなく、いつ死んでもいいように悔いなくいきられればいいと思っていました。その一方で平均寿命から自分の年齢を引いてあと何年か、いう焦りも持つようになっていました。年齢を考えてしまうことこそが実は死に対する恐怖だったのだと、スピリチュアリズムのシルバーバーチ死生観を学ぶことで気づきました。シルバーバーチは死は喜び・希望・ご褒美であると言っています。死後も生命は存続し、新しい世界に入っても大丈夫といった救いではなく、死は本来人間が在るべき世界に戻り地上という苦しみの多い修行の場から解放されるすばらしい瞬間、祝福の時だということを知ることができました。年齢が上がっていくことにおびえるのではなく、生の最後の瞬間まで、神の摂理に沿った正しい生き方を実践できるよう努力していきたいと思います。

また、今日は救済の観点から見たスピリチュアリズムの全体像の講義発表をおこないました。ただ覚えた言葉を話すのではなく、皆の心に響くよう内容に意識しながら伝えられるよう本番に臨みましたが、うまく行きませんでした。ただ、一回実践できたことで、次回からはリラックスして内容にも集中して伝えられるようになると思います。

 

 

 

●今日の学びは前回の続きである「死生観」でした。幼いころから、生きるとは、死とは何なのかと思っていたので「死生観」を学び、霊的事実を知ったことで納得することができました。特にシルバーバーチの死生観である、「死は喜びであり、希望であり、そして地上人生を終えたご褒美である、なので悲しみで送り出すのではなく、お疲れ様ですと祝福してあげることこそ故人に対しての行為である」そのことを知り、多くの方々にこの事実を知ってもらいたいと思いました。

この「死生観」を学んだことにより、死に関するさまざまな問題も解決出来ます。私は特に自殺者を本当になくして行きたいです。神から与えられた命を霊的真理を知らないために、摂理違反をして苦しむ姿は見たくありません。死刑制度もそうです。神から与えられた命を人の考え一つで奪うことは決してゆるされません。安楽死も臓器移植も脳死の問題も本当に考えさせられました。以前は、臓器提供を考えてました。シルバーバーチの「死生観」を学んだおかげで多くのことを知ることができて感謝しています。そして学んだ知識を多くの霊的同胞に知ってもらいたいと思います。その為にも日々霊訓を読み、利他的実践を通して、霊的成長をし霊界の道具として真理普及出来るよう努力してまいります。

 

 

 

●本日学習した「死生観」は興味深い内容の一つです。シルバーバーチの霊訓を読んで、死に対する考え方が変わりました。死は喜び、通過点など衝撃的でした。睡眠中に幽体離脱をして霊界を訪れて、死後の世界をリハーサルをしていることを知り不思議な気持ちになりました。死刑制度について、今まで必要なのかと思っていましたが、霊的成長が無いまま幽界に行っても、なんお意味もないと思いました。葬式・お墓は生きている人のためのものであると改めて思いました。数年前に知人が自殺をしました。今も暗闇にいるのかと考えるとかなしいきもちになります。

 

 

 

 ●スピリチュアリズムの霊的観点から見た死生観を学びました。唯物論的な考え方と宗教における一般的な考え方の違いを知りました。そして、特に霊的観点から様々な「死」についての問題は、今までの私の人生を通しても一転二転と考え方が変わって来ており、人間的な観点で捉えていたことを悟りました。

真理を知り、実践していくには、これから全てを霊的観点からみて、行動していくように心がけて行くことだと痛感し、そうしていくことでよりこの先に出合う問題にもしっかりと冷静に対応していけるようになるという自信が出て来ました。他の人に正しく伝えていけるようになれるとよいなあと思いました。

 

 

 

●今日は講義の発表と、死生観の後半の部分と先月の復習を合わせて学びました。人類は自らの霊的無知から死刑制度や臓器移植などの「死」に関する問題を誤認識しており、解決すべき課題として根深く残っていることが分かりました。安楽死や輸血、臓器移植などは霊や人体にショックや、よからぬ影響を与えてしまうもので絶対にすべきではないと思います。職場で睡眠不足から体調を崩す人が多くいるので、睡眠中に何が起こっているのかという知識などは本当に大切だと思います。真理普及に伴い、霊や人体に関する正しい知識が広まることを願い日々霊的真理の実践を続けていこうと思います。

 

 

 

●今日の学習テーマは死生観でした。スピリチュアリズムの死生観は、今までの“嘆き悲しむもの”というものを根本的にくつがえし、“喜び・ご褒美“であるということを改めて思いました。スピリチュアリズムを知らない人々に、まっ先にぜひ知ってほしいことであるなと思いました。そして幽体離脱は、神の配慮であることにとても感謝の気持ちで一杯になりました。学ぶごとに、神と摂理に対する絶対信頼を持つことができていることや導きに感謝する日々です。

今回初めて真理について話すということで、とても緊張しました。色々反省点もありましたが、終わってみると「1つのことをやりきった」という充実感がありました。話している途中に、落ち着いた話し方ができた時には自分を客観的に見ることができました。今後、回を重ねるごとに道具として少しでも話せるよう、また伝えられるように成長していきたいと強く思います。

 

 

 

●今日はお二人方の講義発表と前回の続きの死生観の学習でした。スピリチュアリズムの死生観は従来の死生観とま反対で、今までの死に対する考え方も180度変わり、私自身死を逆に楽しみにする様になりました。死生観が変わるとこうも違うものなのかと感心しました。そしてやっぱりこの死生観を他者へ知らせてあげたい、説いてあげたいと思い、しっかり学ばなければならないと思いました。

 

 

 

●今日の学習はとても大事なことだと思います。死に対するさまざまな問題について、霊的事実を知らないことがどれほど間違った生命に対する行いをしてきたのか思い知らされます。すべての人々がこの霊的事実を知り、受け入れてこの事実に基づいてすすめられてゆかなくてはいけないと思います。生命にかかわる人々の中に霊視によるシルバーコードの状態を知ることによって、生死の判断が出来る、いずれ人類の霊性が高度になればすべての人々がそれぞれの霊的能力を発揮していける、そんな未来を想います。

 

 

 

●本をひとりで読んできた内容が、読書会で発せられる言葉と、共に集う仲間によってより理解が深まったように思う。

私が今まで経験してきたこと(出会った患者さん達が私に何を見せてくれていたか、何を教えてくれていたか)が意味をもって理解できた。改めて私は、多くの人に助けられてここへ導かれたのだと感じることができた。死生観については、シルバーバーチを学ぶことができ、心の底からスッキリしている。小1で「なぜ人は死ぬのか」と泣いて姉を怒らせ怖がらせた私は、もう居ないと完全に言える。仕事で死に出会ったら、これからは祝福の気持ちを心にもってお見送りしたい。身近な家族や友人にも、その時がきたら伝えられればと思う。